都市国家リムサ・ロミンサ(Limsa Lominsa)
アルデナード小大陸の南西側に寄り添うように浮かぶ島バイルブランド島。その島の南部であるラノシア地方を領有するのがエオルゼア三大都市国家の一つ海洋都市リムサ・ロミンサだ。海岸線の岩礁を繋いで形成された街並みは、海と空の蒼と石灰石の白い建物のコントラストが美しく、「リムレーン・ヴェール」と呼ばれる。
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古代第5星暦このバイルブランド島にはニームという都市国家が存在したとされている。第5星暦、約1500年前と言えばエオルゼア全土を巻き込んだ魔大戦が勃発した頃だが、他の古代都市に比べ魔法技術が拙かった小国ニームはその突出した海軍力「ニーム海兵団」の力で独立を維持し魔大戦を何とか乗り切った。しかし、直後に起こった第六霊災で滅亡したと伝えられている。その後、北洋の海賊国家から王の圧政を逃れるため船で脱出したルガディン族が航海の女神リムレーンの導きによりバイルブランド島に流れ着き建国したとされる。主たる産業は海運と造船業、漁業であり、ほとんどすべての国民が海に関連する職に就いている。また造船技術からの転用で冶金・板金についても高い技術力を持つほか、七つの海から集まる新鮮な食材を提供するレストラン「ビスマルク」もあり調理技術も高い。
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元々海賊国家からの脱国者からなるリムサ・ロミンサは国家の首長を「トライデント」と呼ばれる海賊同士の提督レースで取り決めていて、レースに勝った海賊の頭が国家元首である「提督」に就任し、その頭の配下の海賊が「バラクーダ騎士団」になるという仕組みで運営されている。
現提督はメルウィブ・ブルーフィスウィン。透き通るような白い肌と銀髪が特徴的なルガディンの女性で、名前の意味は古いルガディン語で「海の女」「ブルーフィスの娘」という意味になる。メルウィブは新大陸(トラル大陸)への航路の発見、北方諸国の無敵艦隊撃滅などの実績から「無敵の提督」の異名を持ち、絶大なカリスマ性をもっている。
エオルゼア諸国にとり海運業が盛んなリムサ・ロミンサは交易の重要な要所でもあるのだが、同時にリムサ・ロミンサ近海での海賊による略奪行為には非常に頭を悩ませた。国家の成り立ちから首長の選出まで深く海賊と関係するリムサ・ロミンサ政府としても海賊を排除してしまうことが出来ずこの問題は永く国家的命題として塩漬けにされてきた。しかし、度々に亘り世界的危機に見舞われる中、エオルゼア諸国との同盟・協調を重要視したメルウィブ提督は、各国との同盟の障害となっていた海賊行為の全面禁止を宣言した。但し、有力な三大海賊団「断罪党」「紅血聖女団」「百鬼夜行」については政府公認の「私掠免許状」を発行し、侵略者たるガレマール帝国籍の船に限り強襲・略奪等の海賊行為を容認することで同盟と海賊の両方を両立させた。これにより現存する海賊は事実上、三大海賊である「断罪党」「紅血聖女団」「百鬼夜行」に現提督メルウィブが率いる「シルバーサンド」を加えた4つということになる。
また、食いぶちを失うこととなった小海賊に対しては内地に入植計画を立ち上げ、開拓地周辺を強化しつつ、有事には民間船でバラクーダ艦隊に参戦し協力するとした「ガラティオン協定」を結ぶ事にも成功。海賊を戦力として利用できる体制も整えた。
リムサ・ロミンサが抱える蛮族問題は新たな鉱脈を求めるコボルド族と陸上への侵攻を企てる魚人サハギン族だ。特にコボルド族に比べ力や凶暴さで優るサハギン族は過去にエールポート北、スカルバレーに産卵地を求め上陸侵攻し、神降ろしにて顕現させた水神リヴァイアサンの「大海嘯」によりその海岸線の地形を大きく変形させるほどの大規模な攻撃を行った。結果、現在その地はサハギン族の侵攻を許す形となり、サプサ産卵地とよばれサハギン族に実効支配されている。